ごみゼロをめざす 循環型経済とは何?

プラスチック汚染問題解決の指針ともなる考え方”循環型経済”とは、どのようなものなのでしょうか。

それはサーキュラーエコノミーとも呼ばれ、ヨーロッパではすでに2014年1月スイスのダボス会議で提唱されました。

そしてEUは2015年12月に政策パッケージとして循環型経済を公表しました。

これまでの一方通行でモノを使い、使い捨てにする「直線経済」に対し、この「循環型経済」では可能な限り資源を再資源化し、究極はゴミを出さないことを目指す経済システムの事です。これはSDGsの12番目「つくる責任、使う責任」と密接に結び付く考え方です。

北欧家具大手のIKEAのキャロライン・リードさんによれば

「私達は2030年までに循環型経済に転換することを目標としています。直線的な『取って→作って→捨てる』モデルから循環型へと変えていかなければならないのです」

そしてこう続けます。

「従来のように一部をリサイクルするのではなく製造段階から製品を使用したあと再び企業に戻るところまで計算して設計します。そして原料としてごみを再資源化したものを使うことで廃棄物を限りなくゼロに押さえます」

IKEAは2018年からこの取り組みをはじめ、すでに再生原料への切り替えを6割達成し、2030年へむけて変革を急いでいます。

このIKEAの取り組みのように廃棄物を限りなくゼロにすることはプラスチックごみの削減になり、プラスチック汚染を減らすことに繋がります。

また、フランスのように政府が強力な規制をかけている国もあります。フランスでは2025年までに全てのプラスチックをリサイクルするという目標をかかげ「生産と消費のシステムを完全に変えよう」としています。

フランス環境担当副大臣のブリュヌ・ポワルソン氏によれば。

「プラスチック規制と循環型経済は密接に関係しています。循環型経済では廃棄物はごみではなく資源とみなされるのです。循環型経済こそが産業競争力の源泉です」

このようにフランス政府は循環型経済を実現することで2030年までに資源の消費を30%削減し、Co2を800万トン(年)削減し、30万人の雇用を創出すると試算しています。

そして一歩先んじることで、ヨーロッパ市場で225兆円に達する循環型経済による経済効果をより多く自国のものにしようとしています。

このように書くと経済の為だけにフランスをはじめとするヨーロッパ諸国が循環型経済に動いているように見えます。

しかし、その根底にはしっかりした思想があります。

それはエレンマッカーサー財団のアンドリュー・モレルCEOの言葉に端的に現れています。

「生産過程の上流でプラスチックをなるべく減らして循環させる仕組みを作る必要があります。民間、政府、社会全体が力を合わせてプラスチックをシステム内にとどめ、自然界への流入を防がなくてはならないのです」

ところで日本ではプラスチック削減に向けて、どのような動きがあるのでしょうか?

身近なところでは、セブンイレブンジャパンのペットボトルの水平リサイクルの取り組みがあります。

まず、セブンイレブンの店舗に設置したペットボトル回収機でペットボトルを回収します。そしてそのペットボトルを再生PET樹脂に加工し、その樹脂でリサイクルペットボトルを作ります。そしてそれを日本コカ・コーラ株式会社と共同開発した「一(はじめ)緑茶」のペットボトルとして使用して発売しています。

それには東大和市、小平市、西東京市、八王子市の清掃事業協同組合などが協力しています。

これはセブンイレブンジャパンによれば「世界初の完全循環型ペットボトル」であるということです。

つまりペットボトルをごみではなく資源として活用し、もう一度ペットボトルとして再生する「ボトル to ボトル」という循環型リサイクルの仕組みなのです。

確かにこれはペットボトルリサイクルの究極の形の1つです。

あなたもセブンイレブンの店頭でペットボトル回収機を見かけたら、ぜひ回収に参加してみてください。

ところで地球の20年後を予想した研究によると、プラスチックごみを78%減らせる可能性があるそうです。

しかしそのためには下記の三点が必要不可欠であるそうです。

①地球の資源を循環させる社会システムを作ること

②一人一人がマイボトルなどを使い、使い捨てプラスチックを減らすこと

③世界中で適切なゴミ処理と回収を徹底すること

しかしこの②以外は個人でどう行動すればいいのか途方に暮れてしまいます。

その悩みに対してユニークで示唆にとんだアドバイスがあります。

それは少し前に話題になったLOOPシステムを開発したテラサイクルのトム・ザッキーCEOの言葉です。

「私達は買い物を通して未来に投票しています。考えなければならないのは持続可能な未来に対して、どう投票するのかということです。買う量を減らす。長く使えるものを選ぶなどです。そしてこの投票に今こそ向き合うべきなのです」

そしてこうも続けます。

「自分の行動が影響を及ぼすと考えるだけでも、すでに正しい方向に一歩踏み出しています。『小さな変化は取るにならない』と考えがちだが『小さな一歩はすぐ周りへ広がる』まずはその方向に歩み始めなければならないのです」

さあ、あなたも『小さな一歩』を踏み出してみませんか?

今すぐに始めれば、どんな小さな事でも一個人の行動でも、そこから周りに広がりその波及効果はとてつもなく大きなものになります。あなたの未来のために、次の世代のために行動しましょう。

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